楽観主義バイアスとは、自分だけは大丈夫という思い込みのことを言います。
 
 
自分に降りかかる異常事態を過小評価し、良きことが起きることを過大評価する
 
 
ヨーロッパでは過去20年の景気に好不調があるにも関わらず
「あなたの来年の経済状況は好転しそうですか？　それとも悪化しそうですか？」との問いに多くの人が「好転しそうに思う」と答えるそうです。
 
 
しかし、自国の来年の経済状況に聞くと多くの人が「悪化すると思う」と答えるそうです。
 
 
1992年〜2015年頃のアメリカは毎年暴力犯罪が減少しています。つまり良くなっている。
しかし、アメリカ人は、どの年も「犯罪は増えている」と答えるそうです。
 
 
今、新型コロナウィルスにより、多くの人に楽観主義バイアスがかかっています。暴力的なニュースが流れたり、新型コロナウィルスで街が封鎖される映像が流れると、多くの人は悲観的になります。自分のことは楽観視し、自分の外のことを悲観する。
 
 
ニュースには悲観的なことを知らせる役割があります。
日本の殺人事件は世界で8番目に少ないと言われても、感情的に納得しません。
悲惨な殺人事件の様子を報道されると、印象に強く残るからです。
 
 
楽観主義バイアスを軽減させるには科学的データが必要で、マクロ的な視点は、人の死亡数を数で見ていて冷たいとか、科学至上主義と揶揄する人（からかう人）がいます。
しかし、呪術で新型コロナウィルスや暴力が無くなるわけではありません。現実をしっかりと把握する必要があります。
 
 
日本のインフルエンザは12月〜5月の半年間がピーク
半年にインフルエンザで死亡する日本人は3000人
1月が1番ピークで、1685人の方が死亡
 
 
新型コロナウィルスは治癒方法がないので怖いという人がいますが、インフルエンザにも治癒方法はありません。タミフルを使っているのに、年間3000人が死亡するわけです。タミフルに効果があると思っている人を否定しませんが、恐らく、ほとんど効果は無い、と思います。
 
 
さて、新型コロナウィルスが世界中で騒がれてから約1ヶ月。日本の死亡数は13人。算数は裏切らない。新型コロナウィルスより、インフルエンザの方が圧倒的に怖いウィルスですね。
 
 
しかし、過去にインフルエンザによって経済活動を止めたことはありません。
 
 
新型コロナウィルスの猛威がどれくらいかわからないと多くの人は言います。
全部が全部、ニュースの受け売り。
わからないという点においては、風邪もインフルエンザも毎年解明されておらず、同じ。
しかも、インフルエンザは毎年、変異してやってきます。前年と違うインフルエンザがやってくるわけです。
 
 
数を数えれば、新型コロナウィルスよりインフルエンザの方が怖い存在であることがわかります。
インフルエンザは怖い存在ですが、それでも私たちは経済活動を止めず、より良い社会を日々作っていたはずです。
 
 
ニュースは悲観論を伝える媒体であり、人の恐怖心の心根に入りかき乱すのが仕事です。
この世からウィルスや暴力がなくなったら、ニュースは要らなくなる。
 
 
データの読み取り方には、ある程度の経験が必要と思います。ニュースを観たら、新聞を読んだら、まずは疑う。違う視点のデータを調べてみる。マスコミがいかに悲観論を誘導しているかがわかります。楽観視するニュースは視聴率を下げるからです。
 
認知科学者スティーブン・ビンガー著「暴力の人類史」ではグラフや図を100ほど使い、長い歴史の中でいかに暴力が減ったかを明らかにしました。しかし、読者の反応は冷たいものだったそうです。暴力を克服しつつある現状を受け止められない人が多かったそうです。
 
 
つまりですね、、、人は、悲観論が好き。暴力が減少している現実には目を向けず、悲惨な映像だけを脳に残すのです。どんなに科学が発展しても、感情は発展しません。
 
 
科学は万能ではない。しかし、日進月歩。科学は侮れない。
 
 
難しい科学分析は科学者に任せることにして
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