どうも！小倉です。

 

『100日後に死ぬワニ』

少し古いですが、KTOさんに言われて知り見ました。

まず最初に感想を言っておくと「100日後に死ぬワニ」は素晴らしい作品でした。

なんといってもアイディアの勝利で、死ぬ日を表題にし
それを一日一日減らしていくことで
毎日のささいな日常を、たまらなくかけがえのないものに思わせる
非常に革新的なフォーマットでした。

このマンガを読んでいる私達もまた
100日後に生きているかわからないという
哲学的な問いをつきつけ続けられている感覚。

 

ふだん忘れている死の存在。
「死ぬのに失敗した人はいない」という厳然たる事実
大切な人をいつ失うかわからないという未来を
このワニマンガは我らに思い出させてくれたのです。

 

「まあ事故にあって死ぬだろうな」という大方の予想通りに
ワニくんは事故で死ぬんですが、これ自体は素晴らしいです。

 

大きなムーブメントにペースを乱されず、奇をてらわず、
ちゃんと作品として期待値通りに着地することは、できそうでじつは難しいことです。
おみごと。

 

ここまでは完ぺきでした。

 

死の直後がいけない。

 

間髪おかずに映画化発表、追悼ショップ、PV楽曲まで、続々と発表されます。
この手際の良さにネット民がドン引きします。

 

頭にわっかのついたワニくんのキーホルダー5000円ってなんだよ。

 

余韻がなさすぎるだろっていう。開きかけた財布もひっこむわ。

 

もうちょっとなんとかならなかったんですかねえ。

 

金の卵を産み続けるはずだったニワトリが、いやワニが
ほんとうに死んじまったじゃねーか。

 

以上、よろしくお願いします。